(WEB制作入門4)WordPressって何?

WordPressは、無料で配布されているブログを作るソフトです。

普通のソフトは、ワードとかExcelとか、パソコンにインストールして、書類を作りますよね?
WordPressは、サーバーをレンタルし、そこにインストールして、ブログを作ります。

無料で配布されているので (ちなみにここで配布しています。多くのWordPressが好きなプログラマーさんたちがほぼ無償奉仕で支援して、みんなで最新のWordPressにしようとメンテナンスしてくれています)誰でも無料でブログを始めることができますが、
先述したように、データベースというものを使うので少し敷居が高いです。
それでも、プログラムなどが嫌いではない方なら、本を買ってきて、そのとおりにすればオリジナルブログを立ち上げることは可能です。

今は、無料の良いテーマもたくさん配布されているので、そういったテンプレートを使えば、それなりのホームページ、ブログなのにブログに見えない一見、会社のホームページっぽいWordPressができちゃいます。
素晴らしいですね!

(参考サイト)【保存版】日本語の無料WPテーマ テンプレート33選-WordPressラボ

2016-09-08_001551

(メリット1)独自ドメインでブログが作れる

WordPressの良い所その1は、独自ドメインでブログ(ホームページ)が作れるということです。

ドメインとは、ウェブサイトのアドレスのことです。例えばwebの森では、webnomori.net
これがドメインで、ドメインを自分でもっていれば、世界中の誰にもそのドメインは使用できませんから、自分だけのアドレスになります。

このドメインという考え方はすごく大事で、前回の記事でも書きましたが、Googleは大きく、ドメインの単位で「このサイトは信用できる、信用できない」を判断していますから、ドメインを大事に育て、ドメインがGoogleに信用されるようにサイトを作っていくことが大事なのです。

あなたのブログのアドレスは、何になっていますか?
サイトのURLが

  1. 独自ドメイン
    ほにゃららどっとの後ろに、コムやシーオージェーピーがつきます。
    ドメインは早い者勝ちで、 自分で取得して、毎年1000円~5000円程度の使用料を払い続ければ誰にも利用されずに使い続けられます。
  2. サブドメイン
    blogドットとか、storeドットとか ドットjimdoとかついているものはサブドメインといって、どこかに所属している、仮のアパートのようなものです。
    大家さんから出て行けと言われたら、アドレスをすてて出て行かないといけません。
    その仮のアパートをもっと違うアパートに変えようと思ったら、このサブドメインは捨てるしかありません。
  3. プロパイダからもらったアドレス
    プロパイダから領域をかりて、HPを公開しているとこのようなアドレスになります何らかの事情でプロパイダを変更することになったら、アドレスも捨てるしかありません。
  4. ショッピングモールのアドレス
    ショッピングモールは、パルコや、デパートの中に出店しているようなものです。
    メリットもありますが、 自分のドメインを育てるという観点からは、程遠いことになります。

前回、サイトを大事に育てる、お宝を増やしていくというお話を書きました。
つまり、サイトのアドレスが変わってしまったら、せっかく3年かけてコツコツとGoogleの信用を培ってきたお宝がパーなのです!
またいちからコツコツと信用してもらうために始めないといけません。
こんな悲しいことはないですよね?
だから、独自ドメインでHPを持っていることは大事なのです。1日も早く始めた方が良いのです。

(メリット2)カテゴリ、タグ、アーカイブいろんな分類ができる

記事を投稿していくときは、ただの日記かもしれません。
でも投稿していくときに適切なカテゴリをつくって、振り分けていくことで優秀なデータベースを作っていることになります。

例えばこのブログ見てください。ランバーテックさんという、建築業界のサイトです。
普通の会社のHPみたいですが、WordPressで作られています。
ブログがあります
2016-09-08_004906

これは、「シロアリ」というカテゴリです。スタッフさんが白アリについての記事を書くときは、このカテゴリで投稿しています。
2016-09-08_005106

そして、カテゴリとは別でタグで分類することもできます。
タグというのは、カテゴリは大分類に対して、タグはそのときだけに登場する固有のキーワードです。
シロアリカテゴリには、シロアリ駆除に関することなら何でも書いていきますが、タグは、この記事だけムネアカオオアリのことが出ていたら、そのタグをつけておきます。
すると、3年くらいたって記事がたまったときに、ムネアカオオアリのタグをクリックすると、ムネアカオオアリについての記事だけがヒットしてとても便利です。

たまに、どの記事にも同じようなタグをたーっぷりてんこ盛りでつけるクセのあるかたを見かけますが、あれはかえって逆効果です。
タグはここぞというキーワードにつけて、あとでクリックしたときに、自分が便利に自分の記事を探せるようにつけるべきで、どのタグをクリックしても、どの記事もがぜーんぶヒットしてしまうのであれば、まったく無駄で、意味のないページを生成してしまうことになります。

この画像は、「ムネアカオオアリ」で検索した結果ですが、ランバーテックさんのブログの「ムネアカオオアリ」のタグページがヒットしているのがわかります。
ユーザーにとって便利なページはGoogleさんがちゃんと推薦してくれます。
2016-09-08_005605

アーカイブというのは、月別アーカイブだとすると、月ごとにひとまとめにしたグループです。
昨年の5月に何の記事を書いていたかなと探すときに便利です。

このようにWordPressにはさまざまな分類方法で記事にアクセスできる機能がついています。

(メリット3)Googleにヒットしやすい

わたしはたくさんのお客さんのブログの指導をしてきましたが、WordPressで書いた記事は、Googleにヒットしやすいと体感しています。
具体的な事例は公開できないのですが、いろんなキーワードで検索したときに、納品したクライアント様の、ブログ記事がヒットすることが多いです。

例えば「桃狩り 岐阜」で検索してみます。1ページ目の5位に原りんご園さんの桃狩りのブログ記事がヒットします
2016-09-08_010930

これはたまたま原りんご園さんが、岐阜から来られたお客さんのことをブログに書いた記事です。
2016-09-08_011129

このようにブログの記事ひとつひとつは、小さな営業マンなのです。
小さな営業マンたちが、インターネットの海の中にそれぞれ営業に出かけて行ってくれます。
どんな記事がどんなキーワードで新しいお客さんとの出会いを繋いでくれるかわかりません。
その営業マンが活躍するときは、1年後かもしれないし、3年後かもしれない。
でも自分のドメインを大事にして、そのドメインの中にこつこつと記事を書いていくことがどんなに大事かわかっていただけるでしょうか?

これがfacebookだったらこうはいきません。
facebookの記事は、1週間たったら誰も読みにきてくれません。
facebookは常に動いていて、情報発信しつづけること、ユーザーさんと交流することが大事なのですが、
未来にわたって、小さい営業マンにはなってくれませんから、
かけられるリソースが限られている場合は(忙しいし、仕事の合間にブログを書いていくのはきつい!)必要最小なのは、WordPressブログです。
余裕がある場合は、インスタグラムやfacebookなどをされると良いと思います。

(メリット4)普通のホームページっぽく作れる

WordPressはブログをつくるツールだと書きました。
ですが普通のホームページっぽいサイトが比較的簡単に作れるのです。

WordPressには、「投稿」と「固定ページ」という二種類の投稿方法があります。

投稿は、いわゆる普通のブログのことです。
投稿された記事はどんどん上に新着が出て、下に押し出されていき、1ページからあふれた記事は次ページ、次ページへリンクで送られていきます。
投稿にはカテゴリがあり、簡単に投稿を分類することができます。

一方、固定ページは、その場所にずっと置いておきたい記事を書いておきます。
たとえば、会社概要、店長プロフィール、取り扱い店舗一覧、採用情報、お問い合わせフォーム
このようなページは、どんどん押し出されて過去のページに行ってしまったら困りますよね?

だから、HPの中の便利な場所に固定しておくことができるのです。

2016-09-08_012505

(メリット5)使っている人が多いので何かと情報たくさん

一昔前まではムーバブルタイプというブログ構築ツールが流行っていました。
WordPressと人気を二分していました。一昔前は、もっといろんなブログツール、CMSツールがあり、それぞれ賑わっていました。
でも、ここ数年でWordPressがダントツに勝ち組になり、誰もがWordPressを使うようになったので、ますますWordPress人気はうなぎのぼりです。

人気があって多くの人が使うのと、HP制作業者にも人気があるので、情報がたくさんあふれていて、常にWordPressの便利な使い方などの記事があふれています。
何か困ってもたいていのWEB制作業者さんなら、WordPressの使い方を熟知しているので、プロに相談もしやすいです。

便利なプラグインがたくさん配布されていて、SEO対策をやりやすくしてくれたり、メールフォームが無料で作れたりなど、できるだけ安く、便利なサイトに仕上げていくことが可能になりました。

(メリット6)拡張性がある

たとえば、アパートやマンションの1室を借りていたとします。→これがいわゆる、jimdoやwixなどのHP作成サービスを使う場合のことです。
最初から用意してくれてある間取り、部屋を借りるのでお手軽ですぐに始められます。
初心者でも大丈夫、簡単にお部屋の模様替えができるようなしくみも用意してくれています。
有料プランを使えば、独自ドメイン(自分だけの住所)も持てます。
常にマンションの管理会社がメンテナンスしてくれるので、最新バージョンに保たれていて安心、セキュリティも安全です(安易なパスワードを使わなければ)

一方、自分でサーバーを借りて、そこへドメインをおいて、WordPressをインストールする場合はどうでしょうか?
ちょっと敷居が高いですよね?サーバーはどこを借りたらいいの?ドメインってどこでとったらいいの?WordPressインストールなんてとんでもなく難しそう!
いろいろと壁があり、勉強していかないといけません。
もちろんwebの森のような業者に依頼すればすべておまかせでやってくれるので安心ですが、お金がかかります。
もし頼んだ業者さんが、悪徳だったり、サービスが悪かったりしたら最悪です。なのでリスクも有ります。
良い業者さんと出会えて、WordPressをおすすめされたら、見積もりをとって納得できれば発注し、餅は餅屋にまかせて、自分はそのぶんの力を、中身のコンテンツを充実させることに使うのがおすすめです。
プロは、一般の方とは比べ物にならないくらいの勉強を日々していますから、素人さんが作って遠回りしてしまうようなことでも、ちゃんと最善の策をとって作ってくれるはずです。

そしてWordPressで良かったと思うのが、何か機能を拡張したくなった場合です。

初年度は普通のブログで良いし、問い合わせフォームから欲しいと注文があった人だけに、自家農園で作っているりんごを販売していたとします。
でも年々人気が高くなってきて、注文数がふえ、とてもメールフォームで注文がきたものをさばけなくなった、、、
やっぱりカートが欲しい!
となったときに、今使っているマンションがそれに対応していなかったら泣く泣く出て行かないといけません。

出て行くにはものすごく労力(費用)がかかります。
もしくは今まで築いてきたお宝をすてて、新しいサイトをスタートさせないといけません。

WordPressなら、注文できるカートのプラグイン(※1)もあるし、なんといっても自分が借りているサーバーですから、そこは自分が借りている土地に自分の家をたてているようなものです。
家の横にお店を増築することも可能です。
(※1 WordPressの便利なカートプラグインもありますが、一般のネットショップの作り方とちょっと違って、いろいろがやりにくく、時間がかかるので、私は別途EC-CUBEというカートシステムを追加インストールすることをおすすめします)

WordPressにはデータベースを活かした、便利な機能がたくさんあります。

例えば、不動産屋さんのサイトをつくれば、地域別、タイプ別、賃貸か仲介か、価格別、目的別
などに分類して、物件を表示させることができます。
このようなことは、静的サイトでは絶対にできません。

WordPressを使った不動さん屋さんの事例
2016-09-08_014213

2016-09-08_014400

たとえば、カレンダー機能のついたHP 事例は、JIA長野県クラブさんです

2016-09-08_014543

2016-09-08_015012

そして、WordPressは知識がある人なら、自由にデザインできるので、どのようなカッコイイデザインも可能なのです。

こちらは林建築設計室さんのサイトですが、雑誌の1ページをめくるように、美しい建築設計のデザインを見ていくことができます。
これってブログツールなの?というくらい、おしゃれなサイトもたくさんあります。

2016-09-08_015315

デメリットもあります

  1. 勉強・スキルが必要
    サーバーのこと、ドメインのこと、HTMLのこと、勉強しないと自分では作れません
  2. 維持費が必要
    これは、他のレンタルサービスを利用しても維持費はかかりますので、しょうがないですね。
    実店舗を持ったと思えば、サーバー代や、ドメイン料なんて微々たるものです。
    それよりは、システムを常に最新の状態に保つための管理者への経費が必要ということを考慮しないといけません。
    WordPressはプログラムなので日々進化していて、いろんな脆弱性やバグが発見されるたびに、プログラムのアップデートが繰り返されます。
    脅威から自分のサイトを守るためには、常に新しいバージョンにしたり、脅威を排除するためのプラグインを入れたり、メンテナンスが必要になります。その費用を、WEB制作業者さんは、「保守費」という名目で、定期的にお客様にお願いする場合があります。
  3. 最初に作る時に費用がかかる
    Jimdoやwixなどのサービスは、初心者向けにできているので、自分でテンプレートを選んで、必要事項を入れていくとサイトができあがりますが、WordPressはインストールしただけでは、味も素っ気もないただのブログなので、それなりに作りこみしないと、見栄えの良いサイトができません。
    自分でテンプレートを探してきて、それを適用してできそうな方は良いですが、業者さんに依頼するとなるとそれなりに費用がかかります。
    アパートをレンタルするのは初期費用安くすみますが、自分で借りた土地に家を建てようと思ったらそれなりに費用が・・・。当たり前といえば当たり前ですが。。

前の記事へ← →次の記事へ

  関連記事

【Q】SEO対策しませんか?という電話がありました。どこで調べたのか私の個人情報も結構知っていて不安です。

●●グループから電話がかかってきましたか? しつこい営業でけっこう悪名高いところなので無視していただ ≫続きを読む

エックスサーバーをおすすめします

今回、つくづくエックスサーバーにしていてよかったという事件に出くわしたので紹介します。 エックスサー ≫続きを読む

facebookページの更新だけではもったいない

HTMLやcssの講習をした生徒さんが、ネットショップのオープンに向けてがんばってます。 こだわりの ≫続きを読む

【Q】リアル店舗もってるネットショップは、Googleマイビジネス(マップ)の登録が必須だと聞きました。どうすればいいのでしょう?

地域名 + サービス名で検索してみてください まずは試してみてください。Googleで「駒ヶ根市 税 ≫続きを読む

グーグルマイビジネスのオーナー申請のやり方

私の友人で、とあるお店を経営しているのですが、 グーグルマイビジネスを取引先である大手ポータルサイト ≫続きを読む

ブログとfacebookの違い
Q:FBページを作りました。書いたブログを自動的にリンクさせたいのですが・・・

A:結論からいうと、facebookの自動投稿はおすすめできません クライアント様から質問をいただい ≫続きを読む

illustratorでキャラクターに色を塗る方法

illustratorで、キャラクターに色を塗る方法を紹介します。 1)線でイラストを描きます。後ろ ≫続きを読む

【ホームページの作り方】ネットショップの作成

ネットショップには、ショッピングカート、商品管理、会員機能、決済処理など、いくつかの必要な機能があり ≫続きを読む

【フィッシング詐欺】メールアドレスを確認してください 現在のパスワードを保持

今朝、ベッドの中でぼーっとスマホをいじっていて、このメールを開いたとたん、「何だっけ、Googleが ≫続きを読む

Midjourney(AI画像生成ツール)の命令のコツ

Midjourneyのコツがだんだんわかってきたので、参考コマンドを紹介します。 まずコツを覚えて、 ≫続きを読む

▲ページ先頭へ