(WEB制作入門6)ショッピングカートのいろいろ
ショッピングカート・・・いろいろあって迷いますよね?どれが良いのでしょうか。
ここでは、ASPサービスに的を絞って、私が経験した範囲内でのメリットとデメリットを書いていきます。
その前にショッピングモールとは
ちなみに、ASPサービスを使う以外の方法で、ショッピングモールに入る方法もあります。
楽天とか、ヤフーショッピング、Amazon、ぐるなび食市場、47倶楽部など、大手のモールが作っている巨大ショッピングモールに出店する方法です。
こちらは独自ドメインが使えません。
デパートや大手スーパーの中に出店するようなかんじです。
大手スーパーは集客してくれるし人通りも多いですが、大手スーパーなだけに、強豪がひしめきあっているので、その中の良い場所にお店を構えないと、誰も来ない(出店料が高いとか、広告をいっぱい出してるところが有利)になります。
顧客データを自分のものとして利用できないのでこれは痛いです!
集客しようとしたら、大手スーパーが呼びかけている広告キャンペーンなどにのっからないと、まず無理です。
誰も何も知られていないお店が楽●に出ようと思ったら、初年度最低100万円くらいは広告費に使う覚悟で出ないと、誰も来ない店なのに、毎月2~5万円の家賃を払い続ける・・というはめに・・・・(泣)
FutureShop2
仕事柄、いろんなセミナーなどでWEBマーケティング・コンサルタントの方とお話をする機会がが多いのですが「売れてるネットショップはみんな高いショッピングカートを使っているよ、安いカートを使ってるところで売れてるサイトを見たことがない」と言います。
私も同じような意見です。なんででしょうね?ジンクス?覚悟の問題?
それなりの投資をできるところは、他のところにも投資ができるので強者になりやすいのかもしれません。
さて・・・・その中でも「やっぱり売れてるサイトはFutureShop使ってるところが多いよ」という声があります。
それは本当です。このサイト、月商数千万なんだって、すごい!って聞いて、カートをみると、FutureShopのことが多いです。
さすがですね、売れるためのしくみがありとあらゆるいろんなことが揃っているサービスです。
FutureShopの良い点
- 同じ独自ドメインの中にWordPressを置くことができる(別途オプション 月額5000円)
- アパレルに強い。
ひとつの商品でいろんな色があり、さらにサイズがそれぞれあり、それぞれに売り切れとか、あとわずかとか、難易度の高いカートを設置しようとすると、安いショッピングカートではそんな機能がありません - レコメンドといって、この商品を選んだ人はこれも、、というような、次に売れるしくみを備えている。定期購入専用カートもできる(いずれもオプション)
- セミナー・勉強会を積極的に開催していて、その質がとても高く、参加している店長さんたちも売れてる人が多いので、やっぱり一流になりたいと思ったら売れてる人たちの中に飛び込んでいくのが一番だと思います。
- サポートの質がすごい!
これはもう本当にびっくりで、電話がつながりやすく、電話で出るスタッフさんのスキルがまたすごい。誰が出てもしっかりした技術的な内容に応えてくれて、頼りないオペレーターが少々お待ち下さいといって何度もたらい回しにされる、、とかの悲劇がほとんどありません。
そしてメールでの質問にもとても丁寧にこたえてくれて、タグ一つの間違いまで一緒になって一生懸命探してくれたりします。
頭がさがるオモイです。
FutureShopのデメリット
- それだけにデメリットもあります。とにかく月額費用がどんどん高くなってしまうこと。
できたてほやほやのネットショップさんは、売上もないので、月額2.5万円ほどかかるレンタル料はきついかもしれません。 - そこにオプションをいろいろ追加していくと、あっという間に月額5万円とかになってしまいます。
ランキングや、レコメンドなどの基本的な機能さえ、オプションというのはあまり費用をかけられない弱小ショップにとっては痛いです。
最低、月商100万円が確保できそうな場合は、FutureShopおすすめです。
拡張性が高いので、月商100万円あるお店なら、月商1000万円も狙えると思います。 - 管理画面が難しい。
管理画面は初心者にやさしいとは言えず、かなり難しいです。
HTMLコードで記述しないといけないところが多いので、苦手な人はお手上げだと思います。
社内に専属デザイナーさんがいる、またはWEB制作業者さんでがっつりと保守を頼んでいるという方は大丈夫です。 - 上記にも言えることですが、用意されているテンプレートは古いし使い物にならないので、何もかも手づくりで作る必要があり、初期費用がかかります。
ボタンひとつ、使えるものがなく、全部手づくりで、カート画面、マイページ画面、すべて作らないといけないので時間もお金もかかります。
ということはオリジナルで作れるので、売れてるショップのノウハウを取り入れたり、共感をよぶデザインで統一できたり良いことでもあるのですが・・・・・ - 更新がやりにくい。
webの森でもFutureShopで毎月商品の出し入れや、カテゴリページの入れ替えなどの保守をしていますが、面倒で時間がかかります。
つらいです。。。。管理画面をもっと最新のものに変えていただけないかなぁ~、、本当にサポートは良いのに、、、切なる希望です。 - スマホ対応が、別画面なので、別々にスマホ用のアイテムを作らなければならず、時間と手間、費用がかかります。
スマホのチェックが、(キャッシュがきついのか?)シミュレーターで表示できないので、動作確認が面倒です。
(事例 おしゃれなシニアのファッション通販G&Bさん)
Makeshop
業種によっては、私はMakeshopをよくおすすめしています。
コストパフォーマンスのバランスが良いというか、月額費用に対しての機能の多さはダントツ。たくさんの機能が利用できます。
Makeshopの良い点
- FutureShopにくらべて費用が割安のわりには、機能が多いです。
月額7000円のプレミアムプランならたいていなんでも欲しい機能がそろっています。 - FutureShopではオプションである、レコメンド(おすすめ機能)も、人気ランキング、レビューも、在庫マトリクス表示(オプション選択)、フリーページ作成も、掲示板も、店長日記も全部ついています。
- 独自ドメイン内にWordPressを入れたい場合、別途費用がかかりますが(初期費用約10万円ほど)買い切りなので、今後月額費用が毎月かかる、、ということはありません。WordPressが可能というだけで、SEO対策がとてもやりやすくなり、サイトの可能性が広がります。
- サポートはまぁまぁ、、良いです。サポートさんと一対一の専用画面があり、そこで質問すると、翌営業日くらいには丁寧な返信がいただけます。(最初これの使い方がわからず悩みました。質問掲示板って書いてあるので、ユーザーみんな一緒の掲示板かと困ってしまった)
- 拡張できる
将来的にいろいろ拡張しようと思ったら、別途費用は必要ですが可能です。
カスタムMakeshopというプランが有り、他のネットショップ支援サービス(受注管理システム、発送管理システム、在庫管理システムなど)と連携する場合にプログラマーさんに仕様を公開してくれるので、独自システムが作れます。(多分とても費用がかかります)
Makeshopのデメリット
- 管理画面がちょっと素人さんには難しいかなー。。。と思います。独自テンプレートが使えるのですが、コードがわからない方には使いこなせないと思います。
- 配布されている無料テンプレートは古くて使い物になりません。オリジナルで作る覚悟がいります
- カート画面の融通がきかなくて、用意されているものしか使えないので、独自のカゴ落ち防止対策がとりにくい
- スマホサイトを別途作らないといけないのはやっぱり面倒です。早くレスポンシブにならないかな、、と期待します。
(事例 小川の庄 公式ネットショップ 縄文おやき村さん)
おちゃのこネット
「まだ出来立てほやほやで、売上なんていつあるか目処がたってない」「農閑期には売るものがないので、そんな時期までカートレンタル料を支払うのが正直きつい」「初心者でも使いやすいネットショップがレンタルしたい」「ランニングコストかけたくない」
そんなお客様にはたいてい、おちゃのこネットをおすすめしています。
おちゃのこネットの良いところ
- なんといってもコスパ最高。とても安いです。独自ドメインプランを選んで欲しいのはもちろんですが、それでもPCサイトで月額2000円、スマホサイトで月額1000円なので(ざっくりですが)合計3000円/月でこれだけ高機能のカートがレンタルできてしまいます。
- 選べる無料のテンプレートがおしゃれ
テンプレートがたくさんあるのですが、デザインが全体的に新しく、おしゃれなのでテンプレートを選んでちょちょっと変更するだけですぐにおしゃれな本格的ネットショップがオープンできます。
つまりwebの森にご依頼いただいた場合も初期スタート安くお見積りできます。 - 管理画面が使いやすく高機能
投稿画面にHTMLリッチエディタがついているので、ブログを更新するような感覚で、さくさくっと記事や商品ページが作成できます。
画像も管理画面から投稿できるので、そのまま挿入して、公開!
これが、makeshopやFutureShopだと、別途FTPでアップロードしておいて、ファイルのパスを統一させ、コードを記述するという手間と、知識が必要です。 - 掲示板、店長日記、レビュー投稿、おすすめ商品、ランキング、フリーページ、会員ポイント、会員割引、すべての機能がついていて、それも全部使いやすくて更新しやすい。トップページのアイテムの配置も、ドラッグ&ドロップでさくさくできます。とても初心者にやさしい、わかりやすい管理画面です。
- カートの画面、支払い方法選択画面、配送方法選択画面、会員入会画面、カート購入完了画面それぞれに、追加したい言葉等を独自に管理画面から入れられるので、カゴ落ち防止の策をとりやすい
- メルマガを本格的にやりたいと思ったら、別途オプションが必要ですが可能です。ステップメールもできるらしい(まだつかったことがないですが)
おちゃのこネットのデメリット
- これは本当に残念なのですが、WordPressが独自ドメインの中におけないということです。
店長日記がついていますが、カテゴリもないし、タグもない、月別アーカイブもないし、、、なのでどんどん次ページへ送っていくしか、過去の記事にたどり着ける可能性が低いです。
店長日記の記事も検索にヒットしにくいと思います。(WordPressに比べて)
おちゃのこネットのサポートさんに、有料で高くなっても良いのでWordPressをつけてくれませんかとお願いしてみたのですが、できないし今後もその予定はないとつれないお返事をされてしまいました。
WordPressさえOKなら、私はほとんどのネットショップをこれで作っていたと思います。 - それでも不思議なのが売れてるショップさんはおちゃのこネットのような安いサービスは使いません。やっぱり拡張性が悪いのでしょうね。
ある程度までは伸びることができても、ここまで!という天井が決まっていて、それ以上のことをできない、というのはやはりデメリットかと思います。 - WordPressがだめというのがネックということで、実店舗がメインで、ブログでクチコミを増やしたい、自然検索を増やしたい人にはデメリット。しかし、ブログが苦手、どうしても更新するなんて無理という場合は、集客を別の手を使いましょう。
そう、広告です。広告さえ打てば、有料ですが集客はできるので、ブログがだめな方でも大丈夫。
ということで、おちゃのこを使っても、それほど残念となることはありません。
(事例 サンふじリンゴ専門店 小西園さん)
(事例 みるく工房タンポポさん)
EC-CUBE
EC-CUBEはASPサービスではありません。なので上記のカテゴリから外れますが、ショッピングカート比較ということでメリットデメリットを書いておきます。
EC-CUBEの良いところ
- 自分で借りたサーバーに設置できるので、カートシステムまるごと自分のもの、という安心感があります。
- 商品ページも自分のドメインの中に作れるので、サイトの規模を大きくでき、強いサイトにできます。
- システムが強い人なら自分でネットショップが作れちゃいます。一通りの機能はそろっています。
- 自分で借りたサーバーの中に設置できるので、WordPressと同居とか、xoopsなど他のシステムとも同居させることが可能です。
- 何か別のサービスと連携させようと思ったら、システムエンジニアのスキルが必要になりますが、なんとかなります。プログラムをコアの部分から変更したり、も可能です。他のレンタルASPサービスではそんなことさせてくれません。
EC-CUBEのデメリット
- すべて手づくりなので初期費用がかかります。
ボタンひとつから手づくり、全部の動作についての、動作確認と、不備の整備、すごく大変な時間と手間がかかります。 - システムなので、管理画面はちょっとプロ向けにできていて、初心者に優しいとは言えません。(でも商品の出し入れくらいはできますが・・・)
- 送料設定や、SEO対策などで、ちょっと高度なことをやろうとすると、そのたびに新しくプラグインをインストールしたり、調整したり、手間暇がかかり、システムエンジニアの手助けが必要になります。
おちゃのこ、makeshop、FutureShopでは普通についている機能もない場合があるので、自分で機能を拡張して、手づくりしていかないといけません。 - つまり、メンテナンスに人手がかかるので、外注する場合は保守費(ランニングコスト)がかかります。
(EC-CUBE+WordPress事例 信州中野・シャインマスカット園さん)
その他のショッピングカート
その他のショッピングカートで、私が使ったことがあるのは、カラーミー、エクスカート、ショップサーブ、e-ネコショップ、WordPressのカートプラグインですが、今はすべて、上記の4つのサービスのどれかに落ち着いています。
ということは、上記4つに対してどれも負けるからです。私にとってはデメリットが多かったです。
私がショッピングカートを選ぶ上で重要視すること
- カテゴリページの作りこみができるか?
カテゴリのトップはとても大事で、その商品一覧を表示させる上に、
そのカテゴリのメリット、選ばれる理由、特長などをしっかりと書きたいです。
それなのに、単一のバナーしか登録できないとか、カテゴリページが全部いっしょとか、ありえないです! - 商品ページに自由デザインが置けるか
商品詳細ページも、まれに、レスポンシブデザインを取り入れているサービスで、
提携の形式で小さい写真と文章だけをひたすら入れて行くしかない、その他の自由デザインができないサービスがあります。これもありえないです!商品ページがすごく大事なのに。
(事例 市田柿専門店 金の柿)
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